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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第21章 第二部【身代わりの王妃】 王の花嫁
しかし、老いてなお野心家の領議政はいまだに外戚になる夢を諦めてはいない。
―どの娘でも、お好きな者をお選び下さい。それで私に異存はありません。
ユンは大妃の方を見もせずに告げた。
―今度の中殿は殿下もきっとお気にいるに違いありませんでしょう。
大妃は何か含みのある言い方をして帰っていった。
そして、それから三ヶ月後の今日、ついに決定した未来の王妃となる娘と初の体面を果たすべく、自分はこの場にいる。
それにしても、仮にも自分は一国の王である。その王をかれこれ半刻近くも待たせるとは、何と無礼な娘なのか。何事にも鷹揚なユンではあるが、最初から嫌々ながらの結婚であるだけに、余計に面白くない。
―どの娘でも、お好きな者をお選び下さい。それで私に異存はありません。
ユンは大妃の方を見もせずに告げた。
―今度の中殿は殿下もきっとお気にいるに違いありませんでしょう。
大妃は何か含みのある言い方をして帰っていった。
そして、それから三ヶ月後の今日、ついに決定した未来の王妃となる娘と初の体面を果たすべく、自分はこの場にいる。
それにしても、仮にも自分は一国の王である。その王をかれこれ半刻近くも待たせるとは、何と無礼な娘なのか。何事にも鷹揚なユンではあるが、最初から嫌々ながらの結婚であるだけに、余計に面白くない。