この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第21章 第二部【身代わりの王妃】 王の花嫁
「はい」
新しい王妃が嫁いできてからは新王妃付きとなる尚宮が畏まって頭を下げる。
「大妃さま、お嬢さま(アガツシ)がお約束の刻限に遅れられたのは、どうやら町中で事故があったようにございます。お嬢さまがお乗りになっていた輿が向こうから来る荷馬車をよけかねて、危うく転倒しそうになったとか」
「おお、それは難儀なことであったな。それで、春花(チユンファ)どのはご無事であったのであろうな」」
大妃が大仰に相槌を打っている。
―無事も何も、こうして姿を見せたからには、何もなかったに決まっている。
新しい王妃が嫁いできてからは新王妃付きとなる尚宮が畏まって頭を下げる。
「大妃さま、お嬢さま(アガツシ)がお約束の刻限に遅れられたのは、どうやら町中で事故があったようにございます。お嬢さまがお乗りになっていた輿が向こうから来る荷馬車をよけかねて、危うく転倒しそうになったとか」
「おお、それは難儀なことであったな。それで、春花(チユンファ)どのはご無事であったのであろうな」」
大妃が大仰に相槌を打っている。
―無事も何も、こうして姿を見せたからには、何もなかったに決まっている。