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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第22章 第二部【身代わりの王妃】 稚(おさ)な妻
「尼僧になると?」
「はい。寺に入れば御仏にお仕えするという夢も叶い、同時に書物も好きなだけ読めますし、仏像を彫るのも自由です」
「なるほど、子どもながら考えたものだな」
王は一旦は頷いたが、次にやや厳しい声音で断じた。
「だが、そなたは王妃となった。最早、そのような夢が叶うとは思ってはおるまい」
「ですから、こうして、お願いしております。何とぞ私を離縁して下さいませ。今すぐにとは申しません。何年か先に、殿下の御子を授からないという理由ででも、私を宮殿から追放して頂ければ」
「はい。寺に入れば御仏にお仕えするという夢も叶い、同時に書物も好きなだけ読めますし、仏像を彫るのも自由です」
「なるほど、子どもながら考えたものだな」
王は一旦は頷いたが、次にやや厳しい声音で断じた。
「だが、そなたは王妃となった。最早、そのような夢が叶うとは思ってはおるまい」
「ですから、こうして、お願いしております。何とぞ私を離縁して下さいませ。今すぐにとは申しません。何年か先に、殿下の御子を授からないという理由ででも、私を宮殿から追放して頂ければ」