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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第22章 第二部【身代わりの王妃】 稚(おさ)な妻
「私の最初の子が産まれたのが丁度十七年前、女の子だった。だから、そなたと同じ歳だ」
「亡くなられたのですか?」
王は今度は無言で頷いた。
「申し訳ございません。失礼なことをお訊きしました」
「いや、元々は私の方から始めた話だから」
王は鷹揚に言い、思い出したように、また春花の髪を撫でた。
「難産のせいで亡くなったと侍医は言っていた。生母の温嬪も瀕死の状態で、よくぞ温嬪だけでも助かってくれたものだと今になって神に感謝している。中殿、これからは私は、そなたを娘だと思うことにしよう。亡くなった王女が帰ってきたのだと思い、大切にするよ。だから、もう泣いたり、怖がったりしなくて良い」
「亡くなられたのですか?」
王は今度は無言で頷いた。
「申し訳ございません。失礼なことをお訊きしました」
「いや、元々は私の方から始めた話だから」
王は鷹揚に言い、思い出したように、また春花の髪を撫でた。
「難産のせいで亡くなったと侍医は言っていた。生母の温嬪も瀕死の状態で、よくぞ温嬪だけでも助かってくれたものだと今になって神に感謝している。中殿、これからは私は、そなたを娘だと思うことにしよう。亡くなった王女が帰ってきたのだと思い、大切にするよ。だから、もう泣いたり、怖がったりしなくて良い」