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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第25章 第二部【身代わりの王妃】 想いのゆくえ
もしかしたら、春花もそんな父の血を受け継いでしまったのかもしれない。無骨な父は母が幾ら流行の服を着ようと新しい髪飾りを身につけようと、とんと気づかない。母は躍起になって父の気を何とか向けようとするのだが、いつも空しい努力に終わった。
春花が子どもの頃、こんなことがあった。夜半、両親の寝室の方が騒がしいので、何事かと起き出して、こっそりと様子を見にいった。寝室からは灯りが洩れ、母の派手な泣き声が聞こえていた。
春花が子どもの頃、こんなことがあった。夜半、両親の寝室の方が騒がしいので、何事かと起き出して、こっそりと様子を見にいった。寝室からは灯りが洩れ、母の派手な泣き声が聞こえていた。