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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第25章 第二部【身代わりの王妃】 想いのゆくえ
―旦那さま(ヨンガン)はどうして私をいつも邪険に突き放すのですか?
―ホホウ、夫人(プーイン)。急にそなたは何を言い出すのだ、まったく、こんな真夜中に騒がしい。儂は朝がまた早いのだ。繰り言はたいがいにして良い加減に寝かせてくれ。
何を言い争っているのか、その会話だけでは見当もつかなかったけれど、翌日、女中たちが物陰でひそひそと囁き交わしているのを聞いてしまったのである。
―奥さま(マーニム)はまた昨夜も旦那さまの寝所から追い出されてしまったようよ。
―お気の毒ね。寝化粧までして旦那さまの気を引こうと躍起になっているのに、肝心の旦那さまは奥さまの肌を撫でるよりも、書物の手触りを確かめている方が良いと思われるような方なのだもの。
―ホホウ、夫人(プーイン)。急にそなたは何を言い出すのだ、まったく、こんな真夜中に騒がしい。儂は朝がまた早いのだ。繰り言はたいがいにして良い加減に寝かせてくれ。
何を言い争っているのか、その会話だけでは見当もつかなかったけれど、翌日、女中たちが物陰でひそひそと囁き交わしているのを聞いてしまったのである。
―奥さま(マーニム)はまた昨夜も旦那さまの寝所から追い出されてしまったようよ。
―お気の毒ね。寝化粧までして旦那さまの気を引こうと躍起になっているのに、肝心の旦那さまは奥さまの肌を撫でるよりも、書物の手触りを確かめている方が良いと思われるような方なのだもの。