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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第25章 第二部【身代わりの王妃】 想いのゆくえ
もう二度と戻るつもりはなかった。あんな怖い男の許に戻るなんて、考えただけでも総毛立つようだ。領議政の顔に泥を塗ったって、気にしない。元々、春花と父を脅迫して無理に入内させたような卑劣漢に遠慮なんてしない。実家の父に対してだけは申し訳なく思ったけれど、あのまま後宮にいるのだけはご免だった。
だが、いざ宮殿を出たのは良いが、行く当てがまったくないことに気づいた。実家に帰っても、意味はない。春花がいなくなったことを知れば、国王は烈火のごとく怒るだろう。最も先に捜索の手が伸びるのは実家であることくらい察しはついた。それに、実家に戻れば、父にも迷惑がかかってしまう。これ以上の親不孝はできない。
だが、いざ宮殿を出たのは良いが、行く当てがまったくないことに気づいた。実家に帰っても、意味はない。春花がいなくなったことを知れば、国王は烈火のごとく怒るだろう。最も先に捜索の手が伸びるのは実家であることくらい察しはついた。それに、実家に戻れば、父にも迷惑がかかってしまう。これ以上の親不孝はできない。