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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第26章 第二部【身代わりの王妃】 哀しみの果て
「お若いときから美男でいらっしゃるって聞いたけれど、今も全然お変わりないんじゃない? 到底、四十近いとは思えないでしょ」
「うちの父親は殿下とは一歳違いなのよ。なのに、凄い差だわ。父みたいな頭の禿げ上がった冴えないおじさんなんて、こちらから願い下げだけどね。殿下なら、あの逞しい腕に抱かれてみたいなんて思っちゃうのよね」
いつもなら笑い出してしまう他愛ない会話も、今の春花には到底笑えない話だった。
「前の中殿さまは殿下とはずっと形だけのご夫婦だと聞いていたから、また今度も同じことになるのかしらと心配していたの。側室ならともかく、正室ともなると、殿下の御意は殆ど反映されない政略結婚だものね」
「うちの父親は殿下とは一歳違いなのよ。なのに、凄い差だわ。父みたいな頭の禿げ上がった冴えないおじさんなんて、こちらから願い下げだけどね。殿下なら、あの逞しい腕に抱かれてみたいなんて思っちゃうのよね」
いつもなら笑い出してしまう他愛ない会話も、今の春花には到底笑えない話だった。
「前の中殿さまは殿下とはずっと形だけのご夫婦だと聞いていたから、また今度も同じことになるのかしらと心配していたの。側室ならともかく、正室ともなると、殿下の御意は殆ど反映されない政略結婚だものね」