この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第26章 第二部【身代わりの王妃】 哀しみの果て
その笑顔を眺め、ユンは少年のように胸が時めくのを自覚した。こんな高揚した気持ちは実に久しぶりのような気がする。
彼はしみじみと思わずにはいられなかった。大切な人なら、その笑顔を見られるだけで良い、側にいてくれるだけで良い。この歳になって初めて、見守るだけの愛があることを知った。
たとえ身体を重ねることなくても、愛しい女を永遠に失ってしまうよりはよほど良い。
花を眺めていた春花が振り向いた。
「ずっと気になっていることがあったのですが、一つだけお訊きしても良いでしょうか?」
「私で応えられることなら、何なりと」
彼はしみじみと思わずにはいられなかった。大切な人なら、その笑顔を見られるだけで良い、側にいてくれるだけで良い。この歳になって初めて、見守るだけの愛があることを知った。
たとえ身体を重ねることなくても、愛しい女を永遠に失ってしまうよりはよほど良い。
花を眺めていた春花が振り向いた。
「ずっと気になっていることがあったのですが、一つだけお訊きしても良いでしょうか?」
「私で応えられることなら、何なりと」