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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第3章 第一話【桜草】 逢いたくて~恋ごころ~
「行くな」
背を向けた明姫に、ユンの声が飛んでくる。明姫は後ろは振り向かずに消え入るような声で言った。
「短い間だけど、楽しかった。あなたと逢えて幸せだった。ありがとう」
両開きの扉に手を掛けたその瞬間、いきなり後ろから抱きすくめられた。
「ユン、何を?」
しかし、応えはなかった。膝裏を掬われ、抱き上げられたかと思うと、そのまま床に乱暴に降ろされた。
「ユン、止めて」
身を起こそうしても、即座にユンが伸しかかってきて押し戻される。
背を向けた明姫に、ユンの声が飛んでくる。明姫は後ろは振り向かずに消え入るような声で言った。
「短い間だけど、楽しかった。あなたと逢えて幸せだった。ありがとう」
両開きの扉に手を掛けたその瞬間、いきなり後ろから抱きすくめられた。
「ユン、何を?」
しかし、応えはなかった。膝裏を掬われ、抱き上げられたかと思うと、そのまま床に乱暴に降ろされた。
「ユン、止めて」
身を起こそうしても、即座にユンが伸しかかってきて押し戻される。