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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り
母方の実家には、今も祖母が健在ではある。祖父は五年前に亡くなったが、祖母は今もかくしゃくとして悠々自適の日々を送っていた。優しく思慮深かった祖父と異なり、祖母は吝嗇(ケチ)だ。自分の衣装代には金を平気で使っても、女官に上がっている孫娘にこんな高価な衣装を作ったりはしない。
また贈り主が祖母であれば、崔尚宮がこんな持って回った言い方をするはずがなかった。
「失礼ですが、私には贈り主がどなたなのか見当もつきかねます」
正直に応えると、崔尚宮は頷いた。
「さもあろう。しかしながら、私もまた、この衣装を託された方から、けして贈り主の名を口外してはならぬと言い渡されておる。ゆえに、ここでその約束を破るわけにはゆかないのだ」
また贈り主が祖母であれば、崔尚宮がこんな持って回った言い方をするはずがなかった。
「失礼ですが、私には贈り主がどなたなのか見当もつきかねます」
正直に応えると、崔尚宮は頷いた。
「さもあろう。しかしながら、私もまた、この衣装を託された方から、けして贈り主の名を口外してはならぬと言い渡されておる。ゆえに、ここでその約束を破るわけにはゆかないのだ」