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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り 
「私はそなたに訊ねておるのではない。これ、その方、お前に訊ねているのだ」
 大妃が業を煮やしたのか、立ち上がった。
「朴(パク)尚宮、その者をここに連れて参れ」
 朴尚宮が明姫を見た。
「大妃さまがそなたをお呼びだ」
 こうなっては明姫を庇いきれないと咄嗟に判断したのだろう。我が身に大妃の怒りが及ばないためにも、明姫の身柄を差し出した方が賢明だと考えたのは間違いなかった。
 朴尚宮に引き立てられ、明姫は大妃の御前に進んだ。その場に土下座させられる。数え切れないほどの人が集まる中では屈辱に相違ないが、自分が犯した失敗がどれほどのものか判るだけに、恥ずかしさや情けなさよりも恐怖の方が大きかった。
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