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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り
最早、これまでと観念したらしい。尚宮が明姫に言った。
「大妃さまにお見せしなさい」
はい、と、明姫はか細い声で応え、両手に捧げ持った花束を前方に掲げた。それは少し離れた場所に座る大妃からも、はっきりと見えた。
忽ち大妃の顔色が変わった。
「これは、いかなることだ! 中殿に差し上げる花に、何ゆえ、花がついておらぬ」
尚宮がその場に平伏した。
「申し訳ございません。私の失態にございます。どうぞ私を死刑に処して下さいませ」
尚宮の側で、明姫もくずおれるように座り、手をついた。
「大妃さまにお見せしなさい」
はい、と、明姫はか細い声で応え、両手に捧げ持った花束を前方に掲げた。それは少し離れた場所に座る大妃からも、はっきりと見えた。
忽ち大妃の顔色が変わった。
「これは、いかなることだ! 中殿に差し上げる花に、何ゆえ、花がついておらぬ」
尚宮がその場に平伏した。
「申し訳ございません。私の失態にございます。どうぞ私を死刑に処して下さいませ」
尚宮の側で、明姫もくずおれるように座り、手をついた。