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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り
自己憐憫に浸るなんて、おかしいと思いながらも、明姫は泣くのを止められない。自分があまりにも惨めで憐れだった。
とうとう一歩も走れないというまで走って、明姫はその場にくずおれた。チマが汚れるのにも頓着せず、ぺたんと座り両手で顔を覆って泣いた。
「明姫」
ふいに背後から名を呼ばれた。大好きなユンの声。でも、振り向いてなんかあげない。
「明姫」
再び呼ばれ、肩を掴まれた。
「放して」
明姫は泣きながら叫んだ。それでも、ユンは泣きじゃくる明姫を抱きしめてくる。
とうとう一歩も走れないというまで走って、明姫はその場にくずおれた。チマが汚れるのにも頓着せず、ぺたんと座り両手で顔を覆って泣いた。
「明姫」
ふいに背後から名を呼ばれた。大好きなユンの声。でも、振り向いてなんかあげない。
「明姫」
再び呼ばれ、肩を掴まれた。
「放して」
明姫は泣きながら叫んだ。それでも、ユンは泣きじゃくる明姫を抱きしめてくる。