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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第5章 第一話【桜草】 別離という選択
当時のことを知る者は後宮にはいないから、それが真実なのかどうかは定かではない。三代前の王は先々代王の兄であり、在位わずか二年で世を去った薄幸な人である。
常識的に考えれば、お手つきの尚宮がキャリア尚宮に転向することはない。しかしながら、女官長のどこか掴みどころのない不思議な魅力は、確かにその昔、そのようなロマンスもあったのではと思わせる。崔尚宮のように厳しいわけでもなく、いつもおっとりと微笑んでいて、声を荒げて怒ることもない。
けして美人とはいえないが、女性らしい魅力を備えた人なのだ。その分、滅多に怒らない女官長を怒らせたら、取り返しが付かない―とまで囁かれている。
常識的に考えれば、お手つきの尚宮がキャリア尚宮に転向することはない。しかしながら、女官長のどこか掴みどころのない不思議な魅力は、確かにその昔、そのようなロマンスもあったのではと思わせる。崔尚宮のように厳しいわけでもなく、いつもおっとりと微笑んでいて、声を荒げて怒ることもない。
けして美人とはいえないが、女性らしい魅力を備えた人なのだ。その分、滅多に怒らない女官長を怒らせたら、取り返しが付かない―とまで囁かれている。