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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第8章 第二話 【桔梗の涙】 陰謀
「後はもう一つ、判ったことがあるのです」
楊尚宮もまたいっそう声を低めた。
「実は、昨日の中に成女官の実家にも監察部の者を遣わしたのですが、こちらも奇妙なことになっておりまして」
成女官の実家は零落した両班家ということになっている。事実、その届け出に間違いはなかったのだが―。
「その長らく逼塞していた実家が最近、妙に羽振りが良いとの話でした」
楊尚宮と明姫は思わず顔を見合わせた。
「数ヶ月前くらいから、荒れ放題であった屋敷も手直しがされ、暮らし向きも見違えるように豪勢になったと」
楊尚宮もまたいっそう声を低めた。
「実は、昨日の中に成女官の実家にも監察部の者を遣わしたのですが、こちらも奇妙なことになっておりまして」
成女官の実家は零落した両班家ということになっている。事実、その届け出に間違いはなかったのだが―。
「その長らく逼塞していた実家が最近、妙に羽振りが良いとの話でした」
楊尚宮と明姫は思わず顔を見合わせた。
「数ヶ月前くらいから、荒れ放題であった屋敷も手直しがされ、暮らし向きも見違えるように豪勢になったと」