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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第8章 第二話 【桔梗の涙】 陰謀
しかも、成女官には八つ違いの兄がいて、これは科挙に何度挑戦しても不合格、仕官の口もないままに歳だけを重ねていたのに、突如として漢城府の下級役人ではあるが仕官が叶ったという。
更に病気で寝たきりの母親には名医といわれる医者が定期的に往診に来始めたので、近隣の人々は一体、何があったのかと眼をそばだてていたというのだ。
「娘が一人いたから、どこか金持ちの家の妾にでも囲われたのかもしれないなどとまで噂していたようです」
「そう―」
明姫は呟いた。
更に病気で寝たきりの母親には名医といわれる医者が定期的に往診に来始めたので、近隣の人々は一体、何があったのかと眼をそばだてていたというのだ。
「娘が一人いたから、どこか金持ちの家の妾にでも囲われたのかもしれないなどとまで噂していたようです」
「そう―」
明姫は呟いた。