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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第9章 第二話 【桔梗の涙】 対決
「このたびは大妃さまと領相大監(ヨンサンテーガン)がお決めになり、淑媛さまの身柄が義禁府に移された後、殿下にはご報告があるという風に聞きました」
ダンッ。突如として大きな音がして、流石の黄内官も愕きに眼を瞠った。ユンが執務机に拳を思いきり打ちつけたのだ。
「殿下、血が流れております」
あまりに力を込めたため、ユンの左手には薄く血が滲んでいた。黄内官が狼狽えて駆け寄るのに、ユンは片手を上げて制した。
「私は傀儡の王ではない。父上のように伯父上や母上の言いなりにはならない」
ダンッ。突如として大きな音がして、流石の黄内官も愕きに眼を瞠った。ユンが執務机に拳を思いきり打ちつけたのだ。
「殿下、血が流れております」
あまりに力を込めたため、ユンの左手には薄く血が滲んでいた。黄内官が狼狽えて駆け寄るのに、ユンは片手を上げて制した。
「私は傀儡の王ではない。父上のように伯父上や母上の言いなりにはならない」