この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第10章 第二話 【桔梗の涙】 切ない口づけ(キス)

そして、その御子を宿し、未来の国王の母となることを夢見るのかもしれない。
宮殿内の誰もが明姫もまたそうなのだと誤解している。
私はただ殿下のお側にいられるだけで満足なのに。もちろん明姫も女だから、愛する男の子を産み、育ててみたいと思う。でも、それは純粋な女心からであって、間違っても自分の生んだ子を世子に立てたいなんて考えもしない。
何故、皆、自分の気持ちを理解してくれないのか。自分を放っておいてくれないのだろう。
彼女にはその理由が嫌になるくらい判っていた。それは自分の愛した男が国王だからだ。
宮殿内の誰もが明姫もまたそうなのだと誤解している。
私はただ殿下のお側にいられるだけで満足なのに。もちろん明姫も女だから、愛する男の子を産み、育ててみたいと思う。でも、それは純粋な女心からであって、間違っても自分の生んだ子を世子に立てたいなんて考えもしない。
何故、皆、自分の気持ちを理解してくれないのか。自分を放っておいてくれないのだろう。
彼女にはその理由が嫌になるくらい判っていた。それは自分の愛した男が国王だからだ。

