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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第10章 第二話 【桔梗の涙】 切ない口づけ(キス) 
「それで、淑媛の具合はどうなのだ? 何か特別な病気ということはないのか?」
「申し訳ございません、そこまでの情報はまだ入っていないのです。何か変わったことがあれば、すぐに知らせるように申し伝えては参ったのですが」
 ユンは褥に座ったまま、しばらく考えに沈んだ。このまま手をこまねいてはいられない。幾ら別室に移して医者が診ているといっても、今の明姫は王の側室である前に中殿を毒殺しようとした大罪人なのだ。
 後宮で側室として与えられる待遇とは雲泥の差があるだろう。今夜見た明姫は、たった三日で信じられないほどやつれ果てていた。衰弱も酷い。このまま義禁府に置いていては、拷問より先に生命が尽きてしまう恐れがある。
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