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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第11章 第二話 【桔梗の涙】 しばらくの別離
黄内官に促され、男は一礼して少し前に進み出た。廷臣たちの視線がその男に集中する。睨むような視線にさらされ、男はおどおどと周囲を見回してから、うつむいた。
「私は都の外れで医者をしているホ・ソンと申すものでございます。私は監察部の楊尚宮さまから依頼され、監察部で自害を図った成女官の亡骸を検分致しました。その結果、成女官は自害などで亡くなったのではない、何ものかに殺されたのだという事実が明らかになりました」
「ホソンとやら、なにゆえ、そのようなことが判ったのだ? 偽りやデタラメを申せば、この場でその首が飛ぶと承知しておるのだな」
「私は都の外れで医者をしているホ・ソンと申すものでございます。私は監察部の楊尚宮さまから依頼され、監察部で自害を図った成女官の亡骸を検分致しました。その結果、成女官は自害などで亡くなったのではない、何ものかに殺されたのだという事実が明らかになりました」
「ホソンとやら、なにゆえ、そのようなことが判ったのだ? 偽りやデタラメを申せば、この場でその首が飛ぶと承知しておるのだな」