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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第11章 第二話 【桔梗の涙】 しばらくの別離
ユンは皆が静かになったのを見て、再び口を開いた。
「次に、今度は予からそなたらに伝えたいことがある。左副承旨」
目顔で合図すると、黄明尚が恭しく四角い箱を捧げ持ってくる。その上から巻紙様の書状を取り上げ、ユンはひときわ声を高くした。
「かねて義禁府に身柄を拘束中の金淑媛はこのたび、王の子を懐妊した。そのため罪状の追及は今すぐ行わず、追って王命が下るまで、その身柄は後宮預かりとする」
おおーっと、その場が先刻より更にざわめいた。
「次に、今度は予からそなたらに伝えたいことがある。左副承旨」
目顔で合図すると、黄明尚が恭しく四角い箱を捧げ持ってくる。その上から巻紙様の書状を取り上げ、ユンはひときわ声を高くした。
「かねて義禁府に身柄を拘束中の金淑媛はこのたび、王の子を懐妊した。そのため罪状の追及は今すぐ行わず、追って王命が下るまで、その身柄は後宮預かりとする」
おおーっと、その場が先刻より更にざわめいた。