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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第11章 第二話 【桔梗の涙】 しばらくの別離
「昨夜、予は都承旨にこの内容で王命を下した。しかし、何故か王命が伝わっておらず、危うく淑媛は義禁府で拷問にかけられるところであった」
しわぶき一つない空間で、ユンの声だけが朗々と響く。
「王の子を懐妊した者を拷問にかけるとは正気の沙汰か? 大方、都承旨が今日、この場におらぬのも急な病などが理由ではないのだろう」
ユンは更に続けた。
「さりながら、状況はまた一転した。淑媛の無罪はこれで大方立証でき、かの者を罪に問う必要はなくなったのだ。ゆえに、罪状を問うも何もない。良いか、皆の者、心して聞くが良い。今後、予のただ一人の子を身籠もった金淑媛をを害する者は国王たる予に仇なす者と見なす。さよう心得よ」
しわぶき一つない空間で、ユンの声だけが朗々と響く。
「王の子を懐妊した者を拷問にかけるとは正気の沙汰か? 大方、都承旨が今日、この場におらぬのも急な病などが理由ではないのだろう」
ユンは更に続けた。
「さりながら、状況はまた一転した。淑媛の無罪はこれで大方立証でき、かの者を罪に問う必要はなくなったのだ。ゆえに、罪状を問うも何もない。良いか、皆の者、心して聞くが良い。今後、予のただ一人の子を身籠もった金淑媛をを害する者は国王たる予に仇なす者と見なす。さよう心得よ」