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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第11章 第二話 【桔梗の涙】 しばらくの別離   
 明姫は伸び上がるようにして、この灯籠の一つを取った。携帯していた小さな硯と筆を出し、さらさらと灯籠に文字を書く。

  冬月夜深深
  君今何処眠
  我亦君恋恋
  君行道安念

 〝冬の月夜はどこまでも深く
  こんな夜 今 あなたはどこで眠るのか
  私もまた あなたをこの上なく恋しく想っている
  あなたの行く道が安からんことを祈りながら〟

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