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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第12章 第三話 【観玉寺の廃妃】 再会
再会
幾重にも折れ曲がった山道を馬でゆっくりと上りながら、ユンは頭上を振り仰ぐ。冬なお青々とした緑の葉を茂らせる樹々がまるで天蓋のように空を覆い、視界を遮っている。
何気なく視線を動かしたユンは、ふいに眼を射た鮮やかな冬の花に眩しげに眼を細めた。周囲には群生する山茶花が各所に見られる。
―このような人とて滅多と通りそうにもない山奥に明姫はいるのだな。
そう思うと、愛する女一人をついに守り切れなかった自分の不甲斐なさが今更ながらに恨めしい。今、頭上に広がっているであろう薄青い冬の空は生い茂る葉に隠されて見えず、ユンは束の間憶えた閉塞感に息をついた。
幾重にも折れ曲がった山道を馬でゆっくりと上りながら、ユンは頭上を振り仰ぐ。冬なお青々とした緑の葉を茂らせる樹々がまるで天蓋のように空を覆い、視界を遮っている。
何気なく視線を動かしたユンは、ふいに眼を射た鮮やかな冬の花に眩しげに眼を細めた。周囲には群生する山茶花が各所に見られる。
―このような人とて滅多と通りそうにもない山奥に明姫はいるのだな。
そう思うと、愛する女一人をついに守り切れなかった自分の不甲斐なさが今更ながらに恨めしい。今、頭上に広がっているであろう薄青い冬の空は生い茂る葉に隠されて見えず、ユンは束の間憶えた閉塞感に息をついた。