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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第12章 第三話 【観玉寺の廃妃】 再会
正面の突き当たりには威風堂々たる建物が建っていた。緑と朱、蒼を基調とした色彩も鮮やかな建物が冬の陽射しに包まれ、穏やかに輝いている。入り口の傍らに、濃いピンクの山茶花が一本、たくさんの花をつけて植わっていた。
ここに来るまでに通った山道沿いにもそこここに見られたが、どうやら山全体に山茶花が群れ咲いている場所が多いらしい。
明姫は本堂脇の入り口から中に入ったようだ。
ユンは数歩離れた位置を保ったまま、そうっと後をついてゆく。その後ろに維俊が続いた。たった今、明姫が消えたばかりの入り口まで来てから、扉を細く開けて中を覗き込む。
ここに来るまでに通った山道沿いにもそこここに見られたが、どうやら山全体に山茶花が群れ咲いている場所が多いらしい。
明姫は本堂脇の入り口から中に入ったようだ。
ユンは数歩離れた位置を保ったまま、そうっと後をついてゆく。その後ろに維俊が続いた。たった今、明姫が消えたばかりの入り口まで来てから、扉を細く開けて中を覗き込む。