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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第12章 第三話 【観玉寺の廃妃】 再会
明姫は相も変わらず熱心に祈りを捧げている。黄金の仏はただ静謐な表情を浮かべて、こちらを見下ろしているだけだ。これほどまでに愛している女の心中が判らないのに、仏が何を考えているかなど判りようもない。
ユンは半ば自嘲めいた想いで、自らの迷いを振り切るかのように首を振る。
「殿下、淑媛さまにお逢いにならないのですか?」
背後から維俊が問う。彼はずっと側で周囲に油断なく警戒の視線を走らせていたのだ。
「今更、どのような顔をして淑媛の前に出れば良いというのだ」
ユンは低い声で言い、肩を落とした。
「帰ろう」
ユンはもう背後を振り向きもせず、逃げるように観玉寺を後にした。
ユンは半ば自嘲めいた想いで、自らの迷いを振り切るかのように首を振る。
「殿下、淑媛さまにお逢いにならないのですか?」
背後から維俊が問う。彼はずっと側で周囲に油断なく警戒の視線を走らせていたのだ。
「今更、どのような顔をして淑媛の前に出れば良いというのだ」
ユンは低い声で言い、肩を落とした。
「帰ろう」
ユンはもう背後を振り向きもせず、逃げるように観玉寺を後にした。