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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第13章 第三話 【観玉寺の廃妃】 涙の味
「お姉ちゃんが昨日、川辺で見つけた蕗の薹をお砂糖で煮詰めたの。甘くて美味しいわよ?」
と、慈然が口を尖らせた。
「あれ、美味しくないよ。この間も食べたけど、苦いだもん。なっ、清慈」
話を振られて、清慈は口ごもった。
「僕は美味しいと思ったけど」
「こいつ、話を合わせろって、いつも言ってるのに」
げんこつを清慈に入れようとした慈然の振り上げた拳を明姫が掴んだ。
「駄目よ、小さな子を苛めちゃ」
「だって、こいつは年下の癖に生意気なんだ」
仲が良い癖に、喧嘩ばかりする二人である。
と、慈然が口を尖らせた。
「あれ、美味しくないよ。この間も食べたけど、苦いだもん。なっ、清慈」
話を振られて、清慈は口ごもった。
「僕は美味しいと思ったけど」
「こいつ、話を合わせろって、いつも言ってるのに」
げんこつを清慈に入れようとした慈然の振り上げた拳を明姫が掴んだ。
「駄目よ、小さな子を苛めちゃ」
「だって、こいつは年下の癖に生意気なんだ」
仲が良い癖に、喧嘩ばかりする二人である。