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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第13章 第三話 【観玉寺の廃妃】 涙の味
明姫は年甲斐もなく本気で怒っている。その時、山門の方に人影を認めた。二人連れらしい客人は遠目に見ても、ふもとの村人とは思えない。一人は長身の男で仕立ての良さそうなパジチョゴリ、もう一人は女のようである。外套を目深に被った様はやはりある程度の身分のある女性のようだ。
都から来た参詣人なのかと考えただけで、不思議な郷愁を憶えずにはいられない。知らず引き寄せられるように彼らに近づいていく。
怒りまくっていた明姫が嘘のように手を放したので、慈然は首を傾げ、清慈と顔を見合わせた。
「やっばり、淑媛さまはおかしいよな」
「そうみたいだね」
二人は子どもなりに明姫の身に起きつつある変化を悟っているのだった。
都から来た参詣人なのかと考えただけで、不思議な郷愁を憶えずにはいられない。知らず引き寄せられるように彼らに近づいていく。
怒りまくっていた明姫が嘘のように手を放したので、慈然は首を傾げ、清慈と顔を見合わせた。
「やっばり、淑媛さまはおかしいよな」
「そうみたいだね」
二人は子どもなりに明姫の身に起きつつある変化を悟っているのだった。