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遠い日の約束。
第13章 混在する記憶
『後悔?いっぱいしてきたよ。俺の人生、後悔だらけだ。麻耶を抱いて結婚して美弥を傷つけた事。優柔不断で二人を苦しめた事。辛くて心を閉ざしたのに戻ることを願ったこと…全てにおいで後悔ばかりだ。それも美弥に対して…だけど、これは絶対に後悔しない。俺が望んだことだよ。だから置いて逝かないで。俺の人生を後悔で終わらせないで』
美弥は愛おしそうに葉月の頬に両手を添えた。
そして美弥の方からキスをする。
『ありがとう…どこまでも…一緒にいてください…私の傍からいなくならいでください』
美弥は葉月と一緒に逝くことを望む。
『こちらこそありがとう…ずっと美弥の事好きだった…あれはいつかな…10歳かそこらだったかな。自分も欲しいのに麻耶に譲って、一人で泣いている姿を見た時に俺が守ってやるって思った。それが…きっと恋の始まりだったよ』
『じゃあ、私はずっと前ね…物心ついた時から好きだった気がする。…いつも一緒で、いつも私を気にしてくれて、死ぬまで一緒だって思ったのを覚え…てる。』
『美弥が先か…なんかそれ嫌だな。美弥より俺が先に好きになりたかった』
『それは無理よ…。変えられようが…ないわ。』
こんな場所でなければ微笑ましい光景
だけど、ここは冬の湖で、ふたりは死を目前にしている。
美弥は愛おしそうに葉月の頬に両手を添えた。
そして美弥の方からキスをする。
『ありがとう…どこまでも…一緒にいてください…私の傍からいなくならいでください』
美弥は葉月と一緒に逝くことを望む。
『こちらこそありがとう…ずっと美弥の事好きだった…あれはいつかな…10歳かそこらだったかな。自分も欲しいのに麻耶に譲って、一人で泣いている姿を見た時に俺が守ってやるって思った。それが…きっと恋の始まりだったよ』
『じゃあ、私はずっと前ね…物心ついた時から好きだった気がする。…いつも一緒で、いつも私を気にしてくれて、死ぬまで一緒だって思ったのを覚え…てる。』
『美弥が先か…なんかそれ嫌だな。美弥より俺が先に好きになりたかった』
『それは無理よ…。変えられようが…ないわ。』
こんな場所でなければ微笑ましい光景
だけど、ここは冬の湖で、ふたりは死を目前にしている。