この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
遠い日の約束。
第16章 遠い日の約束。
肌に突き刺す冷たさが私を襲う。
その冷たさが背筋をピンと張らせて緊張感を漂わせる。
どうしても来たくて来れなかった場所。
だけど、やっと来ることができた。
「遅くなってごめんなさい…」
そう告げても返ってくる返事はない。
もう返事が返ってくることもない。
それでも告げられずにはいられなかった。
「私は幸せだから…幸せに生きているから…貴方たちの分まで幸せに生きているから…だから安心してください」
涙がハラリと舞い落ちる。
その涙は湖に落ち、波紋となり広がっていく。
「美弥…葉月…あなたたちの愛は私たちが受け継いでいるから…記憶がなくても惹かれ合い愛しあい、今ここにいるから…」
ここにはいない葉月と美弥に言葉をかけて、見えないふたりに思いを馳せる。
「華…」
思いに耽っていると、後ろからフワリと抱きしめられ温もりを感じた。
「報告できた?」
いつものように優しく抱きしめられ声をかけられる。
その冷たさが背筋をピンと張らせて緊張感を漂わせる。
どうしても来たくて来れなかった場所。
だけど、やっと来ることができた。
「遅くなってごめんなさい…」
そう告げても返ってくる返事はない。
もう返事が返ってくることもない。
それでも告げられずにはいられなかった。
「私は幸せだから…幸せに生きているから…貴方たちの分まで幸せに生きているから…だから安心してください」
涙がハラリと舞い落ちる。
その涙は湖に落ち、波紋となり広がっていく。
「美弥…葉月…あなたたちの愛は私たちが受け継いでいるから…記憶がなくても惹かれ合い愛しあい、今ここにいるから…」
ここにはいない葉月と美弥に言葉をかけて、見えないふたりに思いを馳せる。
「華…」
思いに耽っていると、後ろからフワリと抱きしめられ温もりを感じた。
「報告できた?」
いつものように優しく抱きしめられ声をかけられる。