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遠い日の約束。
第2章 動き出し運命
そのままベッドルームに連れて行かれベッドの上に寝かせられた。
そしてそのままキスの雨が降ってくる。
恋人でもないのに優しいキス。
だからなのか、私も求めてしまう。
舌と舌が触れればピリッと微かな電気が走ったような気がして、もっと深くと彼の舌を追い回す。
その舌を捕まえれば、逆に囚われ掻き乱される。
舌をつたって流れ落ちる蜜と私の蜜が混ざりあい、ごくりと喉を通り私の一部となる。
その感覚がたまらない。
今まで味わったことのない抱擁感。
だけど、立花さんはそこから先に進もうとはしない。
キスだけで、私を抱きしめて眠りについてしまう。
その腕のぬくもりが安心感を生み出し、私もそのまま眠りに入り夢を見ることもなく朝を迎える毎日が続いた。
そう…
あれから私と立花さんの奇妙な同棲…同居が始まった。
同棲とは程遠い、どちらかというと同居がしっくりくる言葉。
濃厚なキスをしても、その先に進むことをしない彼の思惑はどこにあるのか?
私にいったい何を求めているのか分からなかった。
だけど、彼のおかげで眠れない日はなくなり、彼の腕の中でぐっすり眠る私がいた。
春馬とも良い関係が続いている。
もちろん最初は気まずかったし、彼を見るたびに胸が締め付けられる想いもした。
だけど、謀ったように立花さんが間に入り心を和ませてくれた。
その甲斐があってと言って良いのか、春馬と話しても苦しくなることが少なくなった。
少しずつ春馬への想いに変化が生まれて始めていた。
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