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honey chocolate
第1章 はじまりの紅
「降りて」
着いたそこはキレイなホテル。
「いらっしゃいませ。城山様。」
え、予約とかしてないのに、なんで入れるの、この人、何者なの?
そんな陳腐な考えと期待と不安が入り混じる中、彼に手を引かれ進む。
「・・・ぁ、あの!城山さん・・・っ」
「なに?」
「あの、どうして・・・あたし・・・こんなところに連れて・・・」
「・・・さっきの続き。」
「・・・で、でも・・・っ」
「いやなら、拒め」
唇と唇が、重なるまであと数センチ。
「いやなら、拒んでいいんだぞ?」
この人の、甘い吐息をもう一度感じたい。
でも・・・怖い。
「ほら・・・」
でも・・・抗えない。
もっと、って思ってしまう。
そんな自分が怖い。
「・・・ん・・・っ」
重なる唇は貪るように吸い付く。
「・・・ふ、ぁ・・・っん・・・」
先ほどと同じように、いやらしい水音が室内に響く。
重なり合う唇から吐息がもれる。
口の中をゆっくりと、激しく動き回る舌に頭の中が麻痺してくる。
「・・・ぅ、ん・・・っ」
「舌、出せよ」
はぁはぁと息遣いが荒くなる。
遠慮がちに差し出した舌には彼の舌が絡まる。
舌と舌が離れる時に、つぅっといやらしい糸が引く。
ぺろ
「・・・あ・・・っ」
耳元からつぅーっと首筋を舐める。
彼の肩に掛けた手に力が入る。
「ここ、気持ち良いんだ?」
「・・・そ、んなこと・・・」
何度も行き来する舌に、彼女は彼の肩にしがみつくしか無かった。