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SEASON
第2章 春は出会いの季節
「はぁ……はぁ……」
俺の呼吸音だけが教室に響く
熱を持っていた身体がだんだんと冷めて
遠くへ行っていた理性が帰ってきた
「…最悪」
官能小説家ということがバレて
男に犯されて、感じて、啼いて、
絶頂に導かれた挙句
下着の中がグチャグチャで気持ち悪い
もうその一言しか出てこなかった
夏目は俺のシャツを閉めながら
邪心の隠しきれてない無邪気な笑顔で答えた
「ごめんね?やり過ぎたかな…?ほらでも、次で終わりだから」
「はぁ!?まだ何かすんのかよ…?」
「だって、まだ最後までやってないよ?」
俺のノートを手に取ると
さも当然というような顔で見つめてくる
俺が今日仕上げたページ
そこで桜と海斗が最後にしたこと…
「まさか…俺からキスしろと?」
「うん、ちゃんと台詞付きでね」
「絶対に嫌だ」
返事の速さは尋常じゃなかった