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《リベンジ★ラブ》
第1章 目の前に立つのは…
…※…※…※…
とある日、
柳瀬が中心とし部下がみんなそれぞれの仕事をし普段どうりの勤務になるはずだった。
柳瀬はもう成澤コーポレーションからの連絡は諦めていただけに11時の電話には心底嬉しそうな顔をした。
『成澤コーポレーション様忙しい中連絡ありがとうございます、柳瀬です』
先方はみえないのにお辞儀をする。
柳瀬も吉川も電話=企画は受け入れてもらえたと考えているらしくボールペンを回したり何やら落ち着かない。
綾香といえば会議用にまたお茶を買いに出かけているのだ。
そこに綾香がいたとしても成澤コーポレーションとの企画等自分は関わっていない為に連絡がきたとしても関係ないという顔をしていただろう。
『………担当はわたくし柳瀬か他の有能な部下が出向きます』
ニコニコ顔だ。
だが次の瞬間柳瀬は慌て普段の落ち着いた声はどこへやら驚きの甲高い声になる。
『はぁっ!?森部?――失礼しました、森部はいますが採用したばかりでわずか数ヶ月しか経っていないので、森部は森部でも人違いではありませんか?』
受話器は持っているが無駄に髪を撫で付け椅子から立ちあがり座る柳瀬は動揺を隠せない。
他の有能な部下は心配そうに聞き耳をたて仕事の手が止まる。
吉川はそんな事があってたまるか、とばかりに柳瀬の隣に立っていた。
『ですから森部は採用したばかりで何もまだわからない新人なので、他の部下を――わかりました』
柳瀬は意気消沈しうなだれて電話をきってため息をつく。
『柳瀬部長、企画は通ったんですね?』
吉川がいてもたってもいられないという感じで早口でまくし立てる。
『ああ…喜んでいい話だが森部を連れてこいと言う、先方の望みだ。
森部に何が出来る?この企画はおしまいだ』
柳瀬は椅子に座り背中を丸めた。