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《リベンジ★ラブ》
第1章 目の前に立つのは…
『あたしが捨てられないからお母さんに頼んだのに、まだ持っていたの?』
『リボン・マグカップ・テニスのリストバンド…それからまだあったわね、
綾香箱開けていい?』
『見たってもう使わないし、思い出したくないから捨ててよ』
『失恋したっていうけど本当にそうかしら?
中川くんはね時々――』
『お母さんもう終わった恋なんだからその箱ごと捨てちゃって』
『綾香…』
プレゼントがなんなのか箱を開けなくてもわかってる…
もうあたしにはなんの価値もない…
「綾香先輩!なんで慎吾と帰るんですか!」
部活の延長とばかりに走る慎吾ちゃんの後を追いながら聞いた声…
「綾香先輩また体育で転んだの、先生俺森部さんを押さえてますから今の内に手当てお願いします」
「えっ?茶髪くん後ろから肩を押さえな…先生滲みる〜っ」
走るだけで転び膝を擦りむく体育の後、保健室で痛さに悲鳴をあげるあたしを茶髪くんは支えていたわ…
…
……
これは夢?
ううん後輩から友達へと変わり始めた高2の7月くらい?
『茶髪くん…』
綾香は寝返りをうち早朝に目を覚ました。
『森部さんから綾香先輩へ…そして綾香さん…時には綾香ちゃん…そして綾香、そう呼ばれて…』
胸がドキドキしている…
数年ぶりにプレゼントの箱を見たから?
こんな夢…
忘れたはずよ!
綾香はそれから眠れずにベッドで携帯を見ていた。
森部家に帰省した時には必ずマンションまで両親揃って車で送ってくれる、
大学からの変わらない光景だ。
それが時には直人だったりする。
『ありがとう、帰り気をつけてね』
綾香はマンション前で手をふった。
明日からまた日常が始まる――…
『リボン・マグカップ・テニスのリストバンド…それからまだあったわね、
綾香箱開けていい?』
『見たってもう使わないし、思い出したくないから捨ててよ』
『失恋したっていうけど本当にそうかしら?
中川くんはね時々――』
『お母さんもう終わった恋なんだからその箱ごと捨てちゃって』
『綾香…』
プレゼントがなんなのか箱を開けなくてもわかってる…
もうあたしにはなんの価値もない…
「綾香先輩!なんで慎吾と帰るんですか!」
部活の延長とばかりに走る慎吾ちゃんの後を追いながら聞いた声…
「綾香先輩また体育で転んだの、先生俺森部さんを押さえてますから今の内に手当てお願いします」
「えっ?茶髪くん後ろから肩を押さえな…先生滲みる〜っ」
走るだけで転び膝を擦りむく体育の後、保健室で痛さに悲鳴をあげるあたしを茶髪くんは支えていたわ…
…
……
これは夢?
ううん後輩から友達へと変わり始めた高2の7月くらい?
『茶髪くん…』
綾香は寝返りをうち早朝に目を覚ました。
『森部さんから綾香先輩へ…そして綾香さん…時には綾香ちゃん…そして綾香、そう呼ばれて…』
胸がドキドキしている…
数年ぶりにプレゼントの箱を見たから?
こんな夢…
忘れたはずよ!
綾香はそれから眠れずにベッドで携帯を見ていた。
森部家に帰省した時には必ずマンションまで両親揃って車で送ってくれる、
大学からの変わらない光景だ。
それが時には直人だったりする。
『ありがとう、帰り気をつけてね』
綾香はマンション前で手をふった。
明日からまた日常が始まる――…