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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第3章 秘密の花園
暁が寝台の中で再び目覚めた時、月城は腕まくらをしながら、じっと暁を見つめていた。
眼鏡を掛けていない月城は、普段より柔らかな印象で…暁は、そんな月城も好きだった。

目が合い、暁はそっと微笑った。
すると、月城はどこか痛みを感じるような表情を浮かべ、暁を強く抱きしめた。

「…申し訳ありません…。…詰まらぬ私の嫉妬から、また貴方を虐めてしまいました…」
「…月城…」
暁はふっと笑った。
そして、月城の高い鼻梁に自分のすんなりと整った鼻梁を押し付ける。
「…君に嫉妬されるなんて、久しぶりだ。…嬉しかった…」
「…暁様…」
暁は、細い指先で月城の彫像のように美しい貌をうっとりとなぞる。
「僕は君が与えてくれるものなら、なんでも嬉しいんだ。…喜びや楽しみや快楽だけじゃない。…嫉妬や怒りや悩みや…。…だから僕には素の君をぶつけて来て欲しい…」
月城は眼を見張る。
「…暁様…」
真顔になり、確かめるように尋ねる。
「…何か…悩んでいる…?」
暁は月城の微妙な変化を見逃さない。
彼は愛するひとを全身全霊で見つめて、全てを与えようとするからだ。
そんな暁を、月城は堪らなく愛していた。
…愛しいひと…。
誰よりも…愛しい…。

月城は穏やかに微笑むと、優しく暁を抱きしめた。
…異国の切ない花のような薫り…
暁様の薫りだ。
「いいえ…何も…。…詰まらぬことです。…暁様のお気持ちを煩わすようなことではありません…」
暁の潤んだ黒い瞳が気遣わしげに、月城を見上げる。
「…本当…?」
月城は頷く。
…そして…
「…それより…」
艶めいた眼差しになり、暁の素肌に触れる。
「まだ貴方がほしい…」
「…え…」
…ふと、暁は自分が一糸纏わぬ姿で、抱き合う月城もまた同じ姿だということに気づいた。

月城が優しく暁の手を取り、己れの牡に導く。
「…あ…」
…月城の牡は、先ほど暁の中で激しく彼を愛した時と寸分違わぬ硬度と熱とずっしりとした質量と大きさを保っていた。
高価な天鵞絨のような感触…浮き出した血管…脈打つ牡の熱量…
暁は喘ぐように月城を見つめたまま、手の中の月城を愛撫した。
「…すご…い…」
艶やかな眼差しで月城を見遣る。
堪らずにその形の良い顎を捉え、激しく唇を奪う。
「…貴方が欲しくてたまらない…我慢ができない…」
耳元で低く囁かれ、暁は妖しく微笑った。
「…我慢しなくていい…」



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