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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第3章 秘密の花園

月城はもう何十回、いや、何百回重ねたか分からないくちづけを暁と交わす。
暁の甘い吐息と自分の吐息が混ざり合い、ひとつになる。
重ねた身体の境界線も分からなくなるほどに、二人は強く抱き合う。
…白く華奢で、力を込めれば砕けそうな儚い身体…。
…この身体を、一度でも無理やりに繋げたことが慙愧に堪えない。
その想いを察知したかのように、暁は優しく微笑み、月城の肩にくちづけを落とす。
「…もう、気にしないで…。…僕は君を愛しているから…何をされてもいいんだ…本当は、あの時…殺されても構わなかった…君になら、殺されたかった…」
「…暁…!」
愕然とする月城を安心させるように、白い指先でその薄く形の良い唇をなぞる。
「…でも、もし僕が死んだら、君はきっと後を追うだろう?…君に死んでほしくなかったから、僕は死にたくなかった…。
…ねえ、僕がもし死んだら…君は1日でも長く生きて…?…僕は君が死んだのちに、一人で生きてゆける自信がない。…君がいない世界を…僕は想像するだけで恐ろしい…」
暁の声がか細く震える。
月城の胸に暁の貌が押し付けられる。
…温かい雫が肌を伝う。
月城は強く瞼を閉じ、胸の中の恋人を掻き抱いた。
絞り出すように苦しい声で叫ぶ。
「それは私も同じです。…貴方がいない世界など無意味だ。…生きている価値もない…!」
…だから…。
震える暁の白い手を握りしめる。
「…一緒に生きて、一緒に死にましょう…」
…いつかは一緒に死ぬ…。けれどそれまでは、一緒に生きる。…決してこの手は離さずに…!
涙に溢れた美しい黒い瞳が嬉しそうに微笑う。
「…約束だよ…」
「はい」
暁は自分から月城にくちづけをする。
「…今夜は…たくさん愛して…何をしてもいいから…君を僕に刻みつけて…」
しなやかに起き上がり、月城を組み敷く。
覆い被さり、再び濃密なくちづけを交わす。
青白い月の光に照らされた暁の美貌は、この世のものではないほどに妖しく光り輝いている。
月城は手を伸ばす。
指と指を強く絡ませる。
…この手は離さない。
…例え、何があっても…。
繋いだ手を強く引き寄せる。
月城は、堪えていた獣性を爆発させるように暁を求め、その身体を押し開く。
月の光が奇跡のように煌く褥の中で、二人は互いを求めあい、与えあい…爛れたように、癒すように愛し合う…それは正に愛の交歓であった。
暁の甘い吐息と自分の吐息が混ざり合い、ひとつになる。
重ねた身体の境界線も分からなくなるほどに、二人は強く抱き合う。
…白く華奢で、力を込めれば砕けそうな儚い身体…。
…この身体を、一度でも無理やりに繋げたことが慙愧に堪えない。
その想いを察知したかのように、暁は優しく微笑み、月城の肩にくちづけを落とす。
「…もう、気にしないで…。…僕は君を愛しているから…何をされてもいいんだ…本当は、あの時…殺されても構わなかった…君になら、殺されたかった…」
「…暁…!」
愕然とする月城を安心させるように、白い指先でその薄く形の良い唇をなぞる。
「…でも、もし僕が死んだら、君はきっと後を追うだろう?…君に死んでほしくなかったから、僕は死にたくなかった…。
…ねえ、僕がもし死んだら…君は1日でも長く生きて…?…僕は君が死んだのちに、一人で生きてゆける自信がない。…君がいない世界を…僕は想像するだけで恐ろしい…」
暁の声がか細く震える。
月城の胸に暁の貌が押し付けられる。
…温かい雫が肌を伝う。
月城は強く瞼を閉じ、胸の中の恋人を掻き抱いた。
絞り出すように苦しい声で叫ぶ。
「それは私も同じです。…貴方がいない世界など無意味だ。…生きている価値もない…!」
…だから…。
震える暁の白い手を握りしめる。
「…一緒に生きて、一緒に死にましょう…」
…いつかは一緒に死ぬ…。けれどそれまでは、一緒に生きる。…決してこの手は離さずに…!
涙に溢れた美しい黒い瞳が嬉しそうに微笑う。
「…約束だよ…」
「はい」
暁は自分から月城にくちづけをする。
「…今夜は…たくさん愛して…何をしてもいいから…君を僕に刻みつけて…」
しなやかに起き上がり、月城を組み敷く。
覆い被さり、再び濃密なくちづけを交わす。
青白い月の光に照らされた暁の美貌は、この世のものではないほどに妖しく光り輝いている。
月城は手を伸ばす。
指と指を強く絡ませる。
…この手は離さない。
…例え、何があっても…。
繋いだ手を強く引き寄せる。
月城は、堪えていた獣性を爆発させるように暁を求め、その身体を押し開く。
月の光が奇跡のように煌く褥の中で、二人は互いを求めあい、与えあい…爛れたように、癒すように愛し合う…それは正に愛の交歓であった。

