この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第8章 真夜中のお茶をご一緒に
泉は腕の中でぐっすりと眠る美しい青年を、飽くことなく見つめていた。

…最奥に精を放たれ、司は華奢な身体を震わせ泉にしがみつくようにして達した。
きつい肉の締め付けに、泉はこれまで寝た誰からも得たことがないほどの快楽を味わい、司を狂おしく抱きしめた。
甘い香りがするその亜麻色の髪に貌を埋める。
うなじに唇を押し付ける。
「…う…ん…泉…」
可愛らしい寝言に、頬が緩む。
「…司様…」
思わずその半開きの薄紅色の唇にくちづけをする。
「…んっ…あ…」
くちづけが深いものになり、司はぼんやりと瞳を開いた。
「起こしてしまいましたか…。すみません」
司は首を振る。
「…良かった…。君がいて…」
…居なくなっていたら、どうしようと思った…と、頼りなげな声に、泉は青年を胸に深く掻き抱く。
「私はどこにもいきませんよ…」
「約束だよ?…あの…それから…」
恥じらうように…少し怯えるように泉を見上げる。
「なんですか?」
「…僕と君との関係だけど…その…」
泣きそうな眼をした司の髪を優しく撫でる。
「…私を司様の恋人にしていただけませんか?」
薄茶色の大きな瞳が驚いたように見開かれ、きらきらと輝いた。
「もちろんだよ…!」
「私は使用人ですし、司様は名家のお坊ちゃまです。本来ならあり得ないことですが…」
司は必死で首を振る。
「関係ないよ!身分なんて!僕は泉が好き。…今の、このままの泉が大好きなんだ」
愛おしさが温かな湯水のように溢れ出し、その唇を奪う。
「…司様…!私も…貴方が大好きです」
見つめ合うと照れたように瞬きをする司に、優しく…少し戯けたように尋ねる。
「恋人と認めて下さったお礼に、何をすればよろしいですか?何でもお言いつけ下さい」
司は泉の唇をその白い指先でなぞり、微笑んだ。
「チャイを淹れてくれ。…とびきり美味しい君のチャイを…」
泉は司のまるで作り物のように美しい手の甲に、恭しくキスをした。
「…お望みのままに…私の愛おしいご主人様」


/954ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ