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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第10章 初月の夜も貴方と
…貴方を殺して、私も死にますよ…。
だから私たちは永遠に一緒なのです…。
そう心の中で暁に語りかけながら、白く形の良い顎を引き寄せる。
温かく甘い吐息が月城の唇を掠める。
黒曜石のごとく輝く瞳と目が合う。
「…永遠に…一緒です…」
その瞳が泣きそうに細められた。
「…月城…」
…愛している…
二人は同時に愛の言葉を囁き、静かなくちづけを繰り返す。
…雪はいまだ止まない。
今宵は、月もその姿を消した。
しかし、月城は知っている。
薄墨色にけぶる夜空の彼方には、琥珀色に煌めく初月が、光り輝いていることを…。
だから私たちは永遠に一緒なのです…。
そう心の中で暁に語りかけながら、白く形の良い顎を引き寄せる。
温かく甘い吐息が月城の唇を掠める。
黒曜石のごとく輝く瞳と目が合う。
「…永遠に…一緒です…」
その瞳が泣きそうに細められた。
「…月城…」
…愛している…
二人は同時に愛の言葉を囁き、静かなくちづけを繰り返す。
…雪はいまだ止まない。
今宵は、月もその姿を消した。
しかし、月城は知っている。
薄墨色にけぶる夜空の彼方には、琥珀色に煌めく初月が、光り輝いていることを…。