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第11章 海に映る星と月

「…ああ…いや…あ…」
男の巧みな手淫に快楽の白蜜を弾けさせる。
「…ああっ…でちゃ…うっ…」
細かく痙攣を繰り返す暁の髪を撫でながら、尋ねる。
「…私の精は飲めましたか…？」
絶頂に達しながらも息を弾ませて、素直に頷く。
「…お口を開けて、暁…。ちゃんと飲めたか見せてごらん…」
「…ああ…ん…」
淫らに開かれた紅い舌の上には白い淫液が唾液と混ざり、とろりと揺蕩っていた。
「…ちゃんと飲めましたね。偉いですよ」
頬を優しく撫でてやる。
「…森…」
嬉しくて、残りの精を健気に飲み下す。

月城がその大きな手に纏わりつく暁の花蜜を見せて微笑む。
「私の精の味と匂いで達してしまわれたのですね。…本当に淫らなひとだ…」
「…だって…がまんできなかった…」
月城の精液を飲んだだけで達してしまった己れの淫乱さを恥じ入りながらも、媚びるように男を見上げる。
「…これも…飲めますね…」
美しい指から滴り落ちる花蜜を暁の唇に塗りこめる。
暁が紅い舌を伸ばし、丁寧に舐めとる。
「…んんっ…あ…ああ…」
暁の口内で月城と暁の精がゆっくりと混ざり合い、喉の奥に落ちてゆく。
…二人の精が混ざり合っても、子を成すわけではない。
けれど、確かに二人の愛と官能の絆は深くその体内に刻まれてゆくのを、暁は感じていた。

綺麗に指を舐めとった暁を狂おしく抱きしめると、その淫蕩に濡れる紅い唇を荒々しく奪う。
「…んっ…は…ああ…」
舌を濃厚に絡め、微かに残る己れと暁の精液を攪拌するように掻き混ぜながら飲み下す。
苦い精の味が暁の甘い唾液で薄まり、妖しい媚薬のような酔いを齎した。

その淫らな身体に灯された欲情の炎を持て余すかのように身悶える暁を、月城はその場に再び押し倒す。
美しく長い脚を抱え込み、身体を押し開いても、もはや暁は抗わなかった。
…艶やかに甘く熟れきった暁の身体は男を求め、激しく犯されることを渇望し、自らその白く美しい脚を月城の腰に絡めていくのだった…。