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第13章 十二

「えっ……」


瞼の痣とは何の事？

もしや胡蝶には瞼に痣があったのか？

そんな事知らない。

設樂様からも聞いていない。


「白夜、それは……」


鼓動を速めながら誤魔化す言葉を考える。

だが、しかし――


「まさか……お前、胡蝶じゃないのか？」


そう問い掛けた後、白夜の瞳が冷たく変わると、途端に黙り込んだ。