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ジャンクフードでできている
第11章 試験管
ドリップされたコーヒーのように
毎日一滴ずつ
私の中に溜まっていく何か

それは記憶なのか、老いなのか

喉の乾きに目が覚めて
薄ぼんやりとした窓を通して
積乱雲に光が当たっているのを見て

自分がただの生き物であることを知る

この時、この場所、この身体で生きていることに
そして宿命について思う

命は宿る
何かに宿るものなのだ
宿っていない空き家的なものがあって
そこに宿るのだ
おそらく、一時的に

ベッドに横たわる温かいものに手を置く
手のひらに伝わるのは体温
生きている証

「なあに?」
と私に聞いてくれるのは
あなたが生きている証
そして、私が生きている証

涙がこぼれるの
泣いている間などないはずなのに

明日の明日の明日のいつかの未来に
振り返って今を思う
今の生を思う

いつか私の命がつきて
身体は崩れて、灰となって、消え去って

…疲れたね
…疲れたの
…もういいかい
…もういいの

「私を見つけてください」





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