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ジャンクフードでできている
第15章 紅葉
二人でバイブを買いにいった


誕生日に何が欲しいと尋ねたら

君は何が欲しいか当ててみて

と返事をしたので

僕が君の機嫌が良くなるもの

と答えたからだ



機嫌がよくなるものってなに?

ジュエリー、洋服、化粧品?

甘いお菓子、美味しいお酒?

そんなのつまんない
 
旅行は?

ゴーツーってもコロナだし

んーじゃあエッチな下着は?

それって私得だっけ?

じゃあ大人のおもちゃ?

う~ん…まあ…うん

ローター?バイブ?

うん~んん、バイブ…かな…ローターは持ってるし

なんでローターもってるの?

おっと、口が滑っちゃった…道に落ちてたのよ

ふーん…

じゃあまあ、バイブでいいの?

うん!

んじゃあそこの、んとか書店に見に行こう

あ、前から行ってみたかったんだぁ



暖簾をくぐると、ところせましと

エロ本、エロDVDが並んでいる

その奥に大人のおもちゃコーナーが


あったね

うん

どれにする?

どれにしよう?

つないだ手が少し汗ばむ


大小短長さまざまで

色とりどりで、リアルなものも

機能もいろいろ


あれだ、これだ言って

選んだのは

吸盤付きでエメラルドグリーンのスケルトン

電動でうねうね動いて、でこぼこ

おまんことアナルも同時に挿入できる優れもの


けっこうするね

でも、せっかくだし

うん、ほしいなら
…これがいいの
…ふーん…いいよ


吸盤で壁や床につければオナニーしやすいって書いてある

僕のいない間、君はどんな風にオナニーするんだろう

浴室の壁に取り付けて、おしりをつき出すのかな

寝室の床に立てて、着衣のまま腰を振るのかな


僕のいないところで
僕のチンポ以外を挿入して
感じてイクんだね

そんな想像をして

僕は格好いいエメラルドグリーンなバイブに、少なからず嫉妬する
しかし、同時に君を寝取られてしまったような気持ちになって
嫌悪感と、黒い汁のような感情が染み出てくるのだけど
その感情を弄ぶ内に
興奮してきて勃起する


帰り道、君は少しテンションが高い

家についたら使ってみせてよ

え~…うん~…恥ずかしいな~

でもイヤっていわないね

僕は君がバイブに犯される様をみて

興奮するんだろう


楽しみだね

楽しみね

君の機嫌が良くなった誕生日

おめでとう

「記念日」
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