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ジャンクフードでできている
第17章 地球儀
深々と降る雪に
嗚咽を聴いた
夜半に一人
椅子に座っている
あの晩
ちぎったものは
もう、元には戻らん
積もる雪
裸で杉の木の下に
つながれた
震える身体
凍える心
寒くない
寒くない
唱えるうちに
火照るほどに熱くなって
カラスが一声鳴くのを聴いた
あの晩
ちぎったものは
もう、元には戻らん
死ぬよ
死なぬよ
木霊と氷霊が囁いて
津々と積もる雪に
嗚咽を聴いた
もう、私は凍えて燃えて捻り切りて
居ることはできないと言うのに
夜半に一人
椅子に座っている
「重ねる冬というもの」
嗚咽を聴いた
夜半に一人
椅子に座っている
あの晩
ちぎったものは
もう、元には戻らん
積もる雪
裸で杉の木の下に
つながれた
震える身体
凍える心
寒くない
寒くない
唱えるうちに
火照るほどに熱くなって
カラスが一声鳴くのを聴いた
あの晩
ちぎったものは
もう、元には戻らん
死ぬよ
死なぬよ
木霊と氷霊が囁いて
津々と積もる雪に
嗚咽を聴いた
もう、私は凍えて燃えて捻り切りて
居ることはできないと言うのに
夜半に一人
椅子に座っている
「重ねる冬というもの」