この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
溺れる金魚
第15章 彼の怒り
早急に仕事を終わらせ、予定より一日早い飛行機を何とか取ることが出来た。到着が遅くても構わない。
とにかく少しでも早く彼女の元へ。
ただ、懇親会の後から急に体調が崩れ始めたのが辛かった。
風邪薬とアルコールの組み合わせの悪さを後から知った。
それでも……。
みるみる体調が悪化していくのを間近で見ていた秘書の近江が止めようとしたが、聞く耳も持たずに佐野はあしらった。
早く会いたい。
機内でも彼女を想った。
彼女はもう眠っているだろうか。
もしその隣に知らない男が居たとしたら……。
そう思うだけで奥歯がギリギリと痛くなる程に無意識に噛み締めていた。
とにかく少しでも早く彼女の元へ。
ただ、懇親会の後から急に体調が崩れ始めたのが辛かった。
風邪薬とアルコールの組み合わせの悪さを後から知った。
それでも……。
みるみる体調が悪化していくのを間近で見ていた秘書の近江が止めようとしたが、聞く耳も持たずに佐野はあしらった。
早く会いたい。
機内でも彼女を想った。
彼女はもう眠っているだろうか。
もしその隣に知らない男が居たとしたら……。
そう思うだけで奥歯がギリギリと痛くなる程に無意識に噛み締めていた。