この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
溺れる金魚
第20章 ほどける心
「……紗良?」
ずっと、呼び続けていたように思う。
その名を何度も呼びながら彼女の啼き声に更に興奮して、攻め続けていたあれは……?
「あれは夢ではなかったのか?」
先程からぐるぐると頭の中を巡る言葉が口に出る。
その言葉に漸く顔を上げる紗良。
「……少しは覚えていますか?」
その微笑みはまだ悲しみで満たされていた。
「紗良……すまない。紗良……」
彼女を再び抱き締める。その手に強く力を込めた。
胸の中でまだしゃくり上げる彼女が愛しくて堪らない。
どうして酔ったまま彼女を抱いてしまったのか。
彼女との初めての夜をもっと鮮明な記憶で残しておきたかった。
ずっと、呼び続けていたように思う。
その名を何度も呼びながら彼女の啼き声に更に興奮して、攻め続けていたあれは……?
「あれは夢ではなかったのか?」
先程からぐるぐると頭の中を巡る言葉が口に出る。
その言葉に漸く顔を上げる紗良。
「……少しは覚えていますか?」
その微笑みはまだ悲しみで満たされていた。
「紗良……すまない。紗良……」
彼女を再び抱き締める。その手に強く力を込めた。
胸の中でまだしゃくり上げる彼女が愛しくて堪らない。
どうして酔ったまま彼女を抱いてしまったのか。
彼女との初めての夜をもっと鮮明な記憶で残しておきたかった。