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第11章 　交わり

……気持ち、良い。


もっと……と佐野は紗良を求めた。

やがて彼女の中にも痛みだけではない別の感覚が生じ始める。


突いて抉って刺して、体位を変えてはまたそれが繰り返される。



何度も。



何度も。



何度も。


啼き続けながら絶頂に達する彼女の、耐えられずに発した懇願にも佐野は耳を貸さずに更に興奮してそれは繰り返される。




まるで佐野は本能だけで腰を振るように止めどなくそれは続く。

「お願い、もう……ら、メっえぇ……許してっ……」


徐々に声はかすれ、虚ろな目で佐野を見る彼女は呂律が回らず先程の狂喜はどこへ行ったのか。

幾度目かの力ない懇願で漸く彼自身も彼女の中に放出を果たし、満足したように身を重ねた。




「紗良……愛してる……」

彼女の耳元に囁きながら余韻を味わう。


それに応えるように紗良がキスを求める。



消えかかる意識の中で交わすキス。

荒く肩を上下させながら、満ち足りた表情のまま彼の意識は深く深く地の底まで落ちていった。