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5センチの景色
第5章 の
そりゃぁオフィスラブがしたいと叫んでいたけど。
こんなに、本当の関係以上に尾ひれが付いて公認になった私たちは
この関係をやめた時に
次に社内でオフィスラブ出来ないじゃないですか・・・

「高橋サン」
「え?あ。はい。何でしょう?」

会議が終わったその時、人目もはばからず安達さんが近づいて声をかけてきた。
「明日の土曜日は休出?」
「いえ」

『高橋さんは休出したことがないだろう』
山崎さんの言った言葉を思い出した。

「そうか。俺も今システムの方で落ち着いてて明日は休めそうなんだ」
「はい」
「デートしないか?」

でた!
安達さんの空気読めない感!
この人、システム部で機械を相手にしてるからなの?
空気読むの下手すぎでしょ!
みんな、会議室を出るのをやめて立ち話をし始めた。
明らかに私たちの話を聞くために、この場に居たいというのが見え見え!

「え。あの!」
「用事ある?」
「ないですけどっ」
「じゃ、後で社内メールする」
「え!」

しゃ、社内メールは・・・

社内メールはぁぁぁ・・・

「何?」

経管では丸裸なんですぅぅぅ~

「いえ・・・」

ここでこれ以上話して、社内中にデートの内容を暴露するより
経管内だけに知られたほうが良いの・・・か?

「分かりました」

みんなは残念そうに会議室を出て行く中
野口さんだけが笑っていた・・・
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