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5センチの景色
第5章 の
―ランドマークの展望台に行かないか?―

あぁ。この前話していた奴だ。

―良いですね―

安達さんはこのメールを実況中継並みに経管中が見ていると知ったら
どう思うだろう?

私は軽くため息をつく。

―飲みながら夜景を見よう。展望台にお酒が飲めるところがあるらしいんだ―

「あぁ~。スカイカフェだな!俺ものぞみちゃんと行ってみようと思ってたんだよな」

山田さん、見てるって事は分かってますが隠そうという気はないんですか?

「観覧車も下に見えるんだよな!あそこ!69階だからな」
「何?野口は行ったの?」
「前にチコちゃんと行った。また行こうかな」
「へ~。俺も花誘って行こうかな」

「こ、来ないでくださいよ!明日は!」
「分かってるって!」

そう笑う3人に

「仕事してくださいよ」
と山崎さんがため息をついた。


―待ち合わせの時間なんだけど―

ちょーっとまった!
社内メールで時間と場所を言ったら
本当に何もかも筒抜けだ!

―安達さん!時間と場所は手元に残しておきたいので
携帯のメアドを教えてください!―

「お。高橋、積極的!」
山田さん黙ってて!

そうしてゲットした安達さんのメアドで
明日の時間と場所を約束した。

「高橋ー。門限は10時だぞ」
楠さんはお父さんですか?

「俺明日行きたくなっちゃった。チコちゃん誘って行って良い?」
ダメに決まってるでしょ!

「高橋さんドンマイ」
山崎さんの慰めがむなしかった・・・
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